久留米絣という名の未来を共有するインタビュー
2020年 5月 11日 氏名 宮田織物㈱ 澤田久美子
- 久留米絣を知ったきっかけ(過去)
人生のルーツをたどる
久留米絣の里「福岡県筑後市」で生まれ育ちました。
小学校の授業で久留米絣の創始者「井上伝」さんについて学ぶ時間もあり、
小さい頃から、久留米絣の存在にふれる環境に居た気がします。
その久留米絣とより深い関係になったのは、前職の映像業界を離れ、地元に戻り、
宮田織物に就職したのがきっかけです。
- 久留米絣と私(現在)
生活やビジネスにおける関り
現在は、下川織物さんと宮田織物で共同製作している久留米絣のストールの企画担当をしています。久留米絣の技術と宮田織物の広幅織物の技術。先染めの綿織物なので、なかなか違いが分からず同じ部類に思われがちですが、知れば知るほど全く違うものだと私は感じます。そして、悩みます。
ですが、ストールでイメージしている柄が久留米絣の技術でどう表現できるかを、下川さんと話す時間がとても楽しいんです。具体的に、どうするか。という話よりも、「最近は、こんな状況ですね」とか「こんな所であんなものをみたんです」とか、「ものづくりの話」というよりは「生きている話」をするんです。でも、不思議とその話が終わった後の10分くらいで「こんな風にしてみよう」とか「あれとこれを組み合わせよう」という話が急にまとまって次に進む気がします。「ものづくりのアイデアや思考は、常にいろんなところにあるんだよ。」と行き詰った私の背中を「久留米絣」という技術を通して、前に進ませくれるのが下川織物さんです。
- 自身の人生における絣の存在(未来)
久留米絣と寄り添って、これからを生きていく
宮田織物も、創業当初は久留米絣の織元として絣を織っていました。今では、絣は織っていませんが、絣を織っていた頃の先人の技術や、情熱があったからこそ、宮田織物は創業から100年という長い年月を迎えることができたと思います。その熱い想いを絶やさぬよう、これからも、久留米絣と寄り添って、今までと変わらないこの地域ならではの生地の良さを守りながら、今までにない織物の表現を発信していきたいと思います。久留米絣と共に生まれ、久留米絣と共に次に進んでいきたいです。
<澤田久美子さんについて>
筑後市の宮田織物(株)さんで主に企画でご活躍中。
7年ほど前から、宮田織物さんと絣ストールの
コラボレーション企画を毎年取り組ませていただいており
前任者からの引継ぎで澤田さんと絣ストール企画を深化・発展させるために
一緒に取り組んでいる。澤田さんは、好奇心旺盛で素直な性格。
新しいことにも臆することなく挑戦し、吸収力が高いので
アイデアから形になるまでが早い。
「モノづくりをするなら、こんな人と一緒にやりたい」
と思わせてくれる人である。
久留米絣織元 下川織物
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