３代目のブログ（スタジオライブレポート）

タテヨコにランダムに絣糸を交差させた柄。「アラレ格子」と名付けました。

＜タテヨコ絣について＞

定義としては、「図案に基づいて設計されたパターンによってタテヨコの重なりで柄を表現する」のがタテヨコ絣だと解釈しています。「タテヨコ絣」を動力織機で織る技術を産業レベルで維持・生産し続けているのは、世界広しといえども現存するのは久留米絣だけで、これが久留米絣の大きな特徴なのです。

「経糸と緯糸の絣糸の交差で織られた織物」という点では、広義の意味でこの柄もタテヨコ絣と言えるかもしれません。しかし設計された図案によってタテヨコの重なりで、例えば花柄とか幾何学模様だとかの柄を作るという意味では、タテヨコ絣の定義には当てはまりません。

しかしながら、こういったタテヨコ絣の派生系ともいうべき多様化を生むことができる面白さが久留米絣の魅力が、作り手にとっても消費者にとっても「絣の世界の奥深さ」の発見になるのではと考えています。

久留米絣織元　下川織物

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