3代目のブログ(スタジオライブレポート)

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久留米絣は、「括り(くくり)技法」による柄の表現が特徴です。図案に基づいて整経した糸を縛る工程があります。江戸時代後期に発祥した際には、すべて藍染め(あるいは、一部は草木染)で作られていたため、紺白のイメージが強いです。

その後、化学染料で多くを染めるようになりカラフルな色の表現が主流になってきました。プリントなどの「後染め」技法と絣のような「先染め」技法では同じ色で配色でも色の見え方が違うなと思うことが多々あります。写真のような明るい黄色の場合、括りで表現する柄の部分(この場合は白)とのコントラストが弱いために物足りない感じになります。そのため絣部分は、地糸よりも濃く染めて白の水玉が、はっきりと表現できるように工夫しました。もしかしたら「絣職人的症状」というのがあるのかもしれません。藍染め含めて紺白、黒白を基調としたコントラストのはっきりした配色が絣の特徴とされてきたために、「絣の白をいかに美しく見せるか」が最重要視されてきた風潮があります。伝統的な配色や技法は尊敬しながらも、新しい表現(歴史)をそこに積み重ねるために職人としての意識改革を考えていきたいと思います。

 

久留米絣織元 下川織物

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