荒巻工程の様子

H26.6.16荒巻4

 

タテ糸を柄合わせしながら、巻いていく「荒巻」工程です。

約160Mほどあるたて糸の束を太鼓に巻きつけます。

糸の束は840本ほどあります。

写真の下のほうに見えるのは、モーターです。

足踏み式のスイッチが付いており低速で回転して

女性の力でも巻きつけられるよう補助的な役割

の為に取り付けました。

絣の糸と無地の地糸を同時に巻きつけますが

手元で絣糸と地糸の引っ張り加減を微妙に

調整しながら巻くのでコツがいります。

H26.6.16荒巻5

 

数メートルの距離をつくってます。

同じ長さのようで束の表面と内部が微妙に

テンションが違ってたりするので

結構な力でピンとひぱってテンションをそろえる工夫をしてます。

H26.6.16荒巻3

 

絣の図案に沿って、割り込みされた糸は

束の状態だと横並びの柄ですが

「グノマ」と呼んでる技法で

写真のように一部を遅らせて

木枠(ビーム)に巻きつけることで

図案通りの柄になって巻き上げることができます。

H26.6.16荒巻2

 

木枠(ビーム)の幅に合わせて

巻き上げる技術も

経験、勘、感性などが必要です。

ここでの作業の良し悪しは、

織り工程に入ってからの

織りやすさ加減に影響します。

H26.6.16荒巻1

 

写真の下 巻き取っている たて糸の下には

木製の丸いローラーの押さえがついてて

反対側のおもりでたて糸をしっかり押さえつける役目をしています。

柄によって作業時間は違いますが

平均で一本巻き上げるのに半日といったところでしょうか?

難しい柄だと一日以上かかります。

久留米絣 下川織物