織りあがった反物は、すべて湯通し、水洗、竿干し(自然乾燥)
という工程を経ます。
私の一日の仕事は、反物の湯通しから始まります。
これは、小幅織物の特徴を活かした仕上げ加工といえます。
綿織物は1割程度縮むので、出荷前に前もって縮ませておくことで、
購入された方はそのまま安心してご使用になれます。
水洗で糸の表面につけていた糊分や油分もある程度落ちますので、
ふわっとした柔らかい風合いに仕上がります。
仮に4反(48M)の反物を織る場合、55M程度織って夜通しすると
48Mになります。
だいたい60度程度のお湯につけて、沈ませます。
水洗は、反物を写真のような水槽にいれて
水量豊富な井戸水で行います。
雨だれ式で水が落ちるので、まんべんなく反物が洗い流されます。
工場の2階です。以前は屋外で天日干ししてました。
今は、風の影響を受けて、しわがはいったり、屋外での予期せぬ汚れがつくのを
避けるため、急ぎの場合を除いて工場2階で干してます。
作業効率もこちらのほうがよいです。
雨の日でも干せますしね。
工場の2階で一日織りあがった反物のほとんどを
干すことができます。
生機(きばた:織りあがったばかりの反物)と湯通し後の反物は、
柔らかさが違います。
久留米絣 下川織物