3代目のブログ(スタジオライブレポート水玉柄)

<仕様>

技法:ヨコ絣、動力織機

経糸:綿40/2

緯糸:綿20/1

化学染料染め100%

<歴史的考察>

日本三大絣と呼ばれる備後絣、伊予絣、久留米絣。戦前は手織りによる生産が主流で生産高においては、伊予ー久留米ー備後だったが、1953年に備後で動力機械化が進み、伊予ー備後ー久留米の順になる。この三産地において、総じて久留米では小柄の高級織物を維持することに努めていたのに対し伊予、備後では安価な量産物を重視した傾向がある。昭和30年代にはすでに化繊化と洋装化の影響で絣織物は衰退期に入り備後、伊予の両産地では特に顕著に産地が縮小していく。結果として高級路線を保っていた久留米だけが今日においても動力織機によるヨコ絣(=絵絣)の生産体制を今日まで維持しているが、現状において動力織機を用いた久留米絣を生産している織元は、わずか10件程度となる。

<柄の特徴>

タテ絣同様に図案上に表れない「柄のずれ、ゆらぎ」が魅力。実際に織ることでしか現れない「予測不能の柄の動き」は動力織機による絣独特のものであり、世界中見渡しても久留米絣だけとなった稀有な柄の表情に魅了される絣ファンの存在が絣職人が絣を織り続けるモチベーションになっているといっても過言ではない。

<柄の応用と発展>

ヨコ絣特有の自由な表現。約20cmのリピートで織られる柄は花柄、水玉、幾何学模様など。特に曲線を活かした柄は大胆な大柄から緻密な小柄まで幅広い表現が可能で職人の感性と技術の見せ所でもある。

 

久留米絣織元 下川織物

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