3代目のブログ（スタジオライブレポート）

久留米絣は「平織り」と呼ばれるプレーンな織物で表裏が同じ表情になるのが特徴です。経糸と緯糸の色の重なりを常に考えています。糸の太さや織りの密度の変化によっても同じ色の組み合わせでも色の表情に違いが出るところも面白い点です。

写真の柄は「ヨコ絣」。経糸はブルー、白、紺のストライプに緯糸は赤白に染め分けた亀甲柄の絣糸。経糸の紺と緯糸の赤が重なった部分は緯糸の赤がはっきり出ますが、経糸がブルーの部分に重なった緯糸はピンク色の表情に変わります。また経糸の白の細いストライプ部分に重なった赤は、白にかき消される感じであまり表には出てきません。タテ糸とヨコ糸の重なりで生まれる表情をあらかじめ想定したうえで図案に基づいた配色を決定していきます。