3代目のブログ(スタジオライブレポート荒巻の妙)

もう何度もブログで紹介している「荒巻工程(あらまきこうてい)」ですが、今回はこれまであまり触れていない視点についてご紹介します。

1、巻き取り巾。写真上部に見えるビーム(木枠)に綺麗に巻いていくためには、巻き取り巾の調整が重要です。幅が狭かったり、広かったりすると両端が凸凹になり柄が乱れます。そして巻けば巻くほど中央部と両サイドのテンションに差が生まれ扇状に柄が乱れます。

2、金オサ。金属製(竹で作ったものなど複数種類ありますが)の柵に絣糸と地糸を配列(割り込み)します。なぜ斜めを向いてるかといえば、巻き取り巾を調整しているためです。最初に巻き取り巾をきちんとセッティングすることが重要になります。

3、抑え。木枠に巻いていく直前に取り付けた丸い金属の棒で糸全体を押さえています。テンションを均一に整えるのが一番の目的です。金オサから一部の絣柄が「グノマ」という手法で三角に下から上がってきて巻き取る直前に、きっちりと同じテンションに整えられて巻き取ることで柄を保っています。

久留米絣織元 下川織物

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