久留米絣という名の未来を共有するインタビュー
2020年 5 月 30 日 氏名 カクカメ 小西美樹
- 久留米絣を知ったきっかけ(過去)
人生のルーツをたどる
日本各地の織物の魅力に引き寄せられる中、旅行で久留米を訪れることとなり、それならずっと気になっていた久留米絣を見たい!と、絣を扱うお店で、布とお洋服を購入。それが久留米絣との出会いです。はじめて手に取った時の軽さ、やわらかい手触りに感動しました。それからは愛用し、がまぐちにも仕立てました。そして、織の現場を見てみたい、もっと布を見たい、という気持ちを抑えきれず、お伺いした先が、下川織物さんです。ひとりでお伺いしましたが、あたたかく迎えてくださり、織の工場をワクワクしながら見せていただいた事を覚えています。工場までの、茶畑が広がる風景、歩いているだけでほのかに漂う、お茶の香りにも感動しました。
- 久留米絣と私(現在)
生活やビジネスにおける関り
がまぐち財布、かばんをメインに、スリッパや、エプロン、鍋つかみ、小座布など、暮らしの雑貨を製作しています。お財布は、持つたびに布が心地よく、ほっとします。そのまま、ハンカチやストールとして使うことも、心地良くてお気に入りです。はじめは、「絣」って何と読むんですか?とよく聞かれましたが、工場で見たこと、知ったことをお話ししています。今では、絣に興味を持ってくださって、久留米絣のがまぐちの製作を待ってくださっているお客様も多くなりました。
- 自身の人生における絣の存在(未来)
久留米絣と寄り添って、これからを生きていく
夏には、Tシャツを着るより軽くて風が通る布、冬には温かい。いずれ、久留米絣の特性が生きる、お洋服を作りたいと夢を見ています。そして、日本の布を大切にしたい、もっと知りたいと思います。ひとり完結の経営では、なかなか前に進みませんが、そんな未来を考えながら、カクカメを続けていける事が幸せであり、楽しみです。
<カクカメさんについて>
https://kakukame-gamaguchi.jimdofree.com/
小西美樹さんが京都に構えるがま口工房がカクカメだ。2016年に弊社に工場見学に見えられたのが最初のご縁。その後、カクカメさんは2018年にNHK Eテレ「すてきにハンドメイド」にご出演なさるなど、ご活躍中。工房での制作と販売に加え、がま口教室も開催。一つ一つ丁寧に心を込めて手作りした素敵な がま口が並ぶ工房。