<織り工程における柄の調整>
写真の柄は、「立絣」「小柄」「全体に配列された柄」というカテゴリーで考えます。「荒巻工程」で経糸の絣模様は規則正しく並んでいます。
しかし、前回のブログで書いたように括りと染色で発生する柄の差異で多少の「ゆらぎ・ずれ」があります。織り工程の中で職人は、この柄のズレを微調整しながら追っていくわけですが、この柄の場合、一つ一つの柄を見ながら調整するというよりも「全体バランスの最適化」を重視します。
絣の美しさは、図案上には現れない予測不能な柄の「ゆらぎ・ずれ」です。そのため、完璧な配列を求めることは求めていません。あくまでも「絣としての表現の美しさ」を求めることに答えはあると解釈しています。柄のズレを放置するという意味ではなく適度な修正を加えることで見えるものを追いかけていくということです。
久留米絣織元 下川織物
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