3代目のブログ（スタジオライブレポート密度）

久留米絣の動力織機は、基本的には綿１００％です。近年は商品の多様化により綿素材での生地の開発も行うようになりましたが、現行ではまだまだ綿が主流です。基本的には綿素材が中心で一部、綿以外の絣を作るという流れになっていくと思います。

小幅織機で作るため生地幅38センチ前後の織物で使用する糸番手（糸の太さのこと）もある程度限定されているために経糸の本数、密度は動力織の場合、840本がメインです。料理に隠し味があるように、織物でも隠し味的な見えないところでの工夫によって独自の柔らかい風合いを追求するようになって30数年の月日の中で目に見えない小さな独自の密度を作り上げています。見た目は何の変りもありませんが、使っていくうちに他社の絣とはなんとなく違う独特の柔らかい風合いというものを感じていただけると職人冥利に尽きます。