「括り(くくり)技法で表現された木綿の織物」 久留米絣を一言で説明するなら、こういう表現になるかと思います。括り技法による精密でありながらも自由自在な柄の表現はikatと呼ばれ、世界中に存在するKasuriの織物の中でも極めて特徴的な技術です。
では、「括りのない織物」たとえば、無地や縞を作った場合それは久留米絣と呼べるのか という議論は産地内外において少なからず今までにもあったと思います。
縞や無地を作る場合の製造工程を改めて整理してみます。染色、整経、製織などの主な工程の他にも「管巻き」「つなぎこみ」など多くの作業工程を要します。それらは、すべて久留米絣の柄物と同様に同じ職人が同じ生産設備、同じ製法に基づいて行います。
一般的に織物は、無地、縞、チェック、柄物など多様な種類があるのは当然のことで柄を作る場合は「括り技法」その他の工程は素材から仕上げまで同様のクオリティで作った織物であることを考えたときに久留米絣の織元が同じ製法に基づいて作り上げた織物は、すべて久留米絣であると言えます。広義の久留米絣と狭義の久留米絣の二面性が存在するという解釈です。次世代に繋いでいくためには多様性が必須と考えます。
久留米絣織元 下川織物
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