「よろけ縞」とは、湾曲した曲線で作られた縞模様。織り糸そのものを湾曲させて作る技法やプリントによる表現などさまざまなアプローチがあります。
「よろけ縞」を久留米絣で表現する場合、どのような方法があるか。それは、やはり括り(くくり)技法による表現に尽きると思いました。
ベーシックな縞模様に「括り」技法で染め分けた絣糸を重ね合わせることで、よろけ縞を表現。久留米絣は括り技法によって作られた糸が元となる図案の柄を忠実に再現することが最大の特徴であり、久留米絣職人としての技の見せ所でもあるためによろけ縞のように柄を崩すことで生み出される表現という発想は生まれにくいのです。
「逆転の発想」という表現がぴったりなのでしょうか?
思いがけない視点から新しい柄は生まれるものだと日々感じています。
久留米絣織元 下川織物
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