3月20日のブログで紹介しました 亀甲アラレ十字 柄のその後です。
途中の工程 括り 染色 などの工程を写真撮るのを忘れてました。
すみません。
で、一気にタテの引き合わせ(あるいは留め合わせともいいます)工程のご紹介となりました。
図案用紙と実際出来上がった生地との対比で、タテ糸の説明をすることにします。
上の写真はアラレ柄になるタテ糸です。
図案の横のほうに見える細かい数字は
括り幅の指定やタテ糸の本数を表しています。
この図案を見れば、どういう作り方をすれば
この絣の反物ができるか分かるようになってます。
横に2つ並んだアラレが互い違いにずらして並べてますが、
全部括り幅は同じです。
織り上がった生地は、湯通しで縮んでいるので、
並べると長さがずれてます。
この生地幅に、アラレになる糸が何本必要かを計算して
必要分の本数で括りをしてます。
次は、亀甲柄を構成するジグザグ部分の糸です。
これも アラレ同様 同じ括りの糸をずらすことで
柄ができあがるので
同じ括りでつくれます。
アラレ柄 の部分に比べて線が細いので、
必要本数は、少なくて済みますが、
括り工程では糸本数が少なすぎると
括り機械で括れないので、その場合は 捨て糸 を入れて
糸の本数を調整することになります。
最後に亀甲の真ん中の 十字柄の タテ部分です。
アラレ柄よりも若干 括りが長いです。
生地との対比。
やはり湯通しした生地とは、長さがずれてます。
十字柄は、必要本数が、かなり少なくて済みますが、
他の糸と同じくらいの本数の太さで糸を整経しないと
括りができないので、
捨て糸を半分以上入れることになります。
この柄は、3種類の括りで構成されるということが
お分かりになっていただけたでしょうか?
捨て糸をはずして、必要本数だけを揃えて
3種類の糸を数十センチおきに糸でしばって留めていきます。
これは手作業で、地味で根気のいる作業ですが、
ここの工程をしっかりしておかないと
織工程でタテヨコがうまく合わず、
織り手の方が苦労することになります。
あとのひとにしっかり仕事を引き継ぐことを意識して作業をすすめます。
こうして、手作業という名のバトンをリレーしながら、
ゴール目指してコツコツと しかし確実に 作っていく というわけなのです。
久留米絣 下川織物