タテ絣をつくる
括り(くくり)という技法によって様々な柄をつくることができる久留米絣(くるめかすり)ですが、いったいどのようにしてつくっているのか、製造工程について説明したいと思います。
括り(くくり)、染色工程によってつくられた たて糸は、図案通りに 地色と柄の部分とに
染め分けられています。
図案通りに染め分けた絣糸(かすりいと)と地糸(じいと)、縞を太鼓(たいこ)に巻きつけます。
割り込み(わりこみ)、荒巻(あらまき)という工程です。
竹の筬(おさ)に絣糸(かすりいと)地糸(じいと)縞(しま)を柄になるように数えながら、振り分けて入れ、柄の乱れを整えながら、巻き上げていきます。
巻き上げたら、機(はた)にのせて、織っていきます。
機械織りとはいっても、織っていくうちに生じる柄のずれを常に微調整しながらの織り工程です。
機織り機械が勝手に織ってくれるものとは違います。
一人で織れる台数は、熟練の度合いによって2~4台です。
そういう意味で、私は半動力織り(はんどうりょくおり)という表現を使ってます。
反物になるまで30以上の工程があり、2~3か月かけて作り上げてます。