織貫(おりぬき)をほどく

H26.4.18織貫1

今日は、文人絣(ぶんじんかすり)の織貫(おりぬき)をほどきました。

なんのこっちゃ!?と思われる方がほとんどだと思うので、

順番に説明しましょう。

上の写真が織貫(おりぬき)とよばれるものです。

20本引き揃えの糸を横糸として通した生地です。

これを藍で染めます。

H26.4.18織貫2

染めあがった織貫がこれです。

藍染は、同業者の藍染をされてる方に染めていただいてます。

H26.4.18織貫3

 

H26.4.18織貫5

 

20本の束のヨコ糸はつながってます。

これをくるくると輪状(カセ)に巻き上げていきます。

タテ糸とヨコ糸が重なってたところだけ染まらずに白く残ってます。

タテ糸の密度を変えることで白と白の間隔を変えることができます。

括り(くくり)では、作れない細かい柄をつくるときに

この織貫(おりぬき)技法を用います。

乾いたら、ほどけないので濡れた状態でほどいていきます。

H26.4.18織貫6

ヨコ糸をすべてほどいた後のタテ糸です。

タテ糸の役目はこれで終了です。

20本の束になったヨコ糸を使って反物を作るのです。

H26.4.18織貫7

すべてほどき終わりました。

輪がせ(輪状)にしたヨコ糸です。

この糸に糊とワックスをつけて、竿干しで天日干し・・

乾いたら、20本の糸を1本ずつの輪がせにするため、カセ上げ・・・

タテ糸に使う分は、木管に巻き上げて・・・

反物が出来上がるまでには、まだまだやることが

果てしなく続いていく・・・

これぞ、手仕事、伝統工芸、職人の技といったところでしょうか?

 

久留米絣 下川織物