３代目のブログ（スタジオライブレポート）

＜ハンプ再び＞

久留米絣でハンプ生地を作り始めてからおそらく１５年くらいは経つと思います。その間、毎月、毎年コンスタントに作り続けた時期もあれば、しばらく生産をやめていた時期もありました。

一般的に作られている帆布生地とは製法が違うために久留米絣の織機で織りあげるために独自の基準で織りあげました。そもそも久留米絣の織機は、帆布のような地厚の生地を織るために作られた織機ではないために基本的には織れないというところから開発がはじまりました。

織機には、むき出しになった多くの歯車が付いていて、織機を運転していますが、そのうちの「打ち込み」生地の密度を調整する歯車を「帆布専用の歯車」として鉄工所で製作するなどの工夫も追及しています。久留米絣らしさを取り入れるために「括り糸」として使っている20/4という太番手糸を経糸に使用しました。久留米絣が持つ生地の柔らかい風合いは残しつつ、肉厚で重厚な「久留米絣ハンプ」は完成しています。