<立絣で色展開を考える>
久留米絣は、ほとんどが平織りと呼ばれるベーシックな織り方です。生地の表裏による色の違いや柄の表情などが構造上は同じという特徴があります。また、タテとヨコの密度は同じというのが基本形なので、経糸と緯糸の交色でどのような表情を作るか、今までの経験やデータをもとに考えつつも常に新しい色の表現にも挑戦しています。
ベーシックな手法としては、経糸(たていと)を紺または黒ベースにして、緯糸(よこいと)で色展開するという考え方があります。深みのある色合い、絣柄の主張、効率の良い生産などのメリットがあります。この配色では、経糸共通にして緯糸を複数色染め分けることで色展開がしやすく、緯糸は括りのない無地染めの糸を使います。
例えば、経糸は12反の長さがあるので、緯糸を黒、白、ブルー、赤、グリーン、紫の6色用意して、2反×6色で12反作るということができます。次の仕込みでは、受注色のみ作ることで6反×2色=12反の生産を組むことができますので、最初に少しずつ作ってテストマーケティングした結果、次のロットでより生産性を高めて作ることができるというメリットがあります。
久留米絣織元 下川織物
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