白地の絣を「白絣」「夏絣」などと呼んでます。季節商品なので1年を通して作るわけではなく、夏物企画の時期に集中して作ることが多いです。
今年は「コロナ禍」の影響もあり夏物企画の多くが中止になりましたが、現物需要もあるので生産可能な範囲で作ることにしました。
白絣の作り方としては主に2種類が考えられます。「脱色絣」「逆括り絣」の2種類です。「脱色絣」は黒や紺などに下染めした整経糸を括り、脱色して白地に柄を出す方法、「逆括り絣」は柄ではなく地の部分を括る方法。「脱色絣」「逆括り絣」ともに黒、紺以外の色たとえば赤やブルーなどカラフルな染色も可能です。近年は染料の高品質化等によって色が全部抜け切れないため、真っ白に脱色できないためベージュっぽい色になります。「逆括りの場合は、真っ白になりますが柄と反対箇所を括るため括り面積があまり多いと括りができないので、柄の制約があります。また長巻括りが多いので括りの隙間に染料が染み込むことも想定しなければなりません。
「括り」と「染色方法」の長所と短所を把握して、制作する柄によってどの技法と染色方法の掛け合わせが最適化を判断します。久留米絣は単一的な制作手法ではなく複数のバリエーションの掛け合わせで表現方法が生まれるので、同じ柄を作る場合でも職人によってアプローチ方法に違いが出るため柄に個性が生まれます。久留米絣の魅力の一つと考えます。
久留米絣織元 下川織物
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