3代目のブログ(スタジオライブレポート括りの最適化)

小さいドット柄の立絣。久留米の職人は「アラレ柄」という表現をよく使います。全国的に見た場合は「雪ん子絣」という表現を聞くことも多い柄です。久留米絣に限らず、かつては全国の至るところに点在していた絣の産地で作られていたと思われ、その土地土地でいろんな表現がなされていたのではと推測します。

「括り」技法で、このような小柄を作る場合の注意点としては、括りの長さ、括りと括りの間隔、括りを施す糸の束の大きさなどを考慮しながら、図案用紙に落とし込みます。職人は、出来るだけ均一に作ることを心がけます。柄の不均一は職人の技術の良しあしに直結すると判断されるという思い込みのためです。流通段階での値付けなどの際にも柄の不均一で評価される場合が今までの市場では多く見られていました。

絣の面白さ、魅力は職人が様々な技術を駆使して、均一に作った柄が結果的に一つ一つ微妙に異なった表情を見せることにあります。海外からの視点、一般消費者の視点など最近では多様化が進んできました。絣の価値基準もこれからどのように変わっていくのか楽しみな部分でもあり、世の中の基準も意識しながら最終的には職人としての信念を失わずにぶれないモノづくりをしていきたいと思います。

久留米絣織元 下川織物

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